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バカラ
バカラは、カジノで行われるトランプを使った代表的なテーブルゲームの1つです。
ルールがシンプルで、ゲーム進行中にプレイヤーが判断を求められることがなく、 気軽に参加できることから、テーブルゲーム初心者やカジュアルプレイヤー(ライトプレイヤー)にも人気のゲームです。
このページでは、バカラについて詳しく説明しています。
目次
- 1.
- ゲームの概要
- 2.
- ゲームの基本ルール
- 2.1
- ゲームの参加者と対戦相手
- 2.2
- 何を競うゲームか
- 2.3
- ゲームの進行(概要)
- 2.4
- 勝敗の判定
- 3.
- 払戻
- 3.1
- カジノ側の取り分「コミッション」
- 3.2
- 払戻ルール
- 3.3
- 期待値とハウスアドバンテージ
- 4.
- 基本戦略
- 4.1
- 1つのゲームにおける基本戦略
- 4.2
- 過去の結果、傾向からの予測戦略
- 4.2
- 連勝・連敗発生傾向に基づく戦略
- 特集
- テーブルレイアウト
- 特集
- ゲームの進行(詳細)
ゲームの概要
バカラは、 ゲームの中で行われる「バンカー(Banker)」と「プレイヤー(Player)」の対戦において、 「バンカー」と「プレイヤー」のどちらが勝つかを予想する トランプを使ったテーブルゲームです。
※「バンカー(Banker)」を「バンク(Bank)」と表示することもあります。
予想が当たったゲーム参加者に、配当が行われます。
ここで、若干、混乱を招くのが用語「プレイヤー」です。
一般的に「プレイヤー」は、ゲームの参加者を指します。 しかしながら、 バンカーと対戦する「プレイヤー」は、ゲーム参加者という意味ではありません。 ゲームの中で行われる対決の対戦者の一方の名前と理解してください。
ゲーム中の対戦が「ウルトラマン対エレキング」とか、「うさぎ対かめ」だと混乱が生じなかったのですが、残念ながらバカラでは昔からゲーム中の対戦が「バンカー対プレイヤー」と決められているのです。
ゲームの基本ルール
ゲームの参加者と対戦相手
ゲームには、1名以上が賭けに参加することで成立します。 参加者の人数は、使用するテーブルの大きさによって、最大人数が異なります。 大きなテーブルの場合は10数名が参加できます。ミニバカラと呼ばれる 小さなテーブルでは、最大6~8名参加できます。
次のイラストは、一度に14名が参加できるテーブルです。
バンカーに勝つと予想した参加者のうち、代表の1名が、ディーラーなどカジノのスタッフより指名されてバンカーを務めます。 代表者は一番多くの賭け金を賭けた参加者が務めることが多いですが、ディーラーなどカジノスタッフがその状況により決め、特に決まったルールはありません。
プレイヤーも同様に、プレイヤーに勝つと予想した参加者のうち、代表の1名がプレイヤーを務めます。
「バンカーが勝つ」と予想した参加者が1名もいなかったときは、カジノ側のスタッフがバンカーを務めます。プレイヤーも同様です。
ここまでの説明でご理解いただけたかもしませんが、バカラでは、カジノ側は賭けに参加しません。 カジノは、ゲームの場を提供しているだけになります。
なお、バイヤーとプレイヤーの対戦は引き分けとなることがあり、ゲームの参加者は引き分けとなる結果に賭けることもできます。
何を競うゲームか
バカラの参加者は、バンカーとプレイヤー対戦結果の予想を当てて、配当を得ることを目指します。 バンカーまたはプレイヤーに選ばれなかった参加者は、誰かと対戦することはありません。 また、他の参加者の予想が、自分の予想に影響を与えることはありません。
バンカー対プレイヤーの対戦では、カードを2枚ないし3枚引き、引いたカードの合計がより9に近くなることを競います。
ゲームの進行(概要)
バカラでは、バンカー、プレイヤーともに、ルールに従い、2枚または3枚のカードを引引きます。
2枚のカードを引くか、3枚のカードを引くかを含め、ゲームの進行は完全にルールで決められていて、バンカーやプレイヤーとなった人の判断や思いを入れることはできません。
※ゲーム進行ルールの詳細説明は、ここでは省略します。詳細は、「ゲームの進行」ページを参照してください。
バンカー、プレイヤーがカードを引き終わったら、それぞれのカードを比べて勝敗を決定します。
勝敗の判定
バンカーとプレイヤーの勝負は、次のように判定します。
1. バンカー、プレイヤーそれぞれ、引いたカードの数を合計します。このとき、絵札はすべて10と数えます。
2. 引いたカードの数の合計が10を超えたとき、10の位の数は無視します。 例えば、10と8のカードを引いたとき、合計は18ですが、10の位の数字は無視して、結果は「8」となります。
3. バンカーの数とプレイヤーの数を比較します。 9に近い方が勝ちとなります。
このイラストの例では、プレイヤーの結果が8、バンカーの結果が9ですので、バンカーの勝ちとなります。
このイラストの例では、プレイヤーの結果が1、バンカーの結果が0ですので、プレイヤーの勝ちとなります。
※横向きのカードは、3枚目に引いたカードを表しています。
プレイヤーとバンカーの合計の数が同じ場合は、引き分けになります。 このイラストの例では、プレイヤーとバンカーの結果がともに8ですので、引き分けとなります。
払戻
払戻ルールは、カジノ側の取り分「コミッション」が設定されている場合と、設定されていない場合で異なりますので、注意が必要です。
カジノ側の取り分「コミッション」
先の記載にあるとおり、カジノ側は、バンカーとプレイヤーの対戦に参加しません。 したがって、カジノは、バンカーとプレイヤーの対戦において利益を上げることはできません※。
※日々たくさんのゲームが行われ、予想される確率どおりの結果となったときの想定です。
しかしながら、カジノは慈善事業ではなくビジネスですので、利益を上げなければいけません。 そのため、カジノは、ゲームの参加者より「コミッション(commission)」という手数料を徴収します。
コミッションは、バンカーの勝ちに賭けた参加者より、バンカーが勝ったときにのみ徴収します。コミッションの金額は、掛け金の5%です。
例えば、参加者がバンカーに$100を賭け、期待どおりにバンカーが勝ったとき、カジノはこの参加者より$100の5%である$5をコミッションとして徴収します。
参加者が$5を賭けていたときは、¢25がコミッションとなります。
コミッションの計算をご覧になりすでにお気づきかと思いますが、コミッションの計算はかなり細かく面倒です。 したがって、最近はコミッションの設定のないテーブルが増えています。
しかしながら、コミッションを徴収しないとカジノ側は利益を上げることができません。 そのため、コミッションの設定のないテーブルでは、一部のケースの払戻割合を低く抑えて、カジノが収益を上げることができるようになっています。
ゲームの進行におけるコミッション徴収の流れは、「ゲームの進行」ページの「コミッション徴収の流れ」を参照してください。
払戻ルール
下記の表は、バンカーとプレイヤーの勝負において、賭けた対象と勝負結果の組合せの払戻ルールをまとめたものです。
◆コミッションが設定されているテーブルの場合の払戻
バンカー勝ち | プレイヤー勝ち | 引分け | |
バンカーの勝ちに賭けたとき | 2倍の払戻し★ | 賭け金没収 | 賭け金返還 |
プレイヤーの勝ちに賭けたとき | 賭け金没収 | 2倍の払戻し | 賭け金返還 |
引分けに賭けたとき | 賭け金没収 | 賭け金没収 | 9倍の払戻し |
★コミッションの支払が発生します。
「2倍の払戻」では、賭け金と同額が上乗せされて払い戻されます。例えば、$25を賭けたとき、賭けた$25に同額の$25が加えられ、$50が払戻しされます。 儲けは$25です。
◆コミッションが設定されているテーブルの場合の払戻
バンカー勝ち | プレイヤー勝ち | 引分け | ||
「6」以外で勝ち | 「6」で勝ち | |||
バンカーの勝ちに賭けたとき | 2倍の払戻し | 1.5倍の払戻し | 賭け金没収 | 賭け金返還 |
プレイヤーの勝ちに賭けたとき | 賭け金没収 | 賭け金没収 | 2倍の払戻し | 賭け金返還 |
引分けに賭けたとき | 賭け金没収 | 賭け金没収 | 賭け金没収 | 9倍の払戻し |
「1.5倍の払戻」では、賭け金の半分の同額が賭け金に上乗せされて払い戻されます。例えば、$100を賭けたとき、賭けた$100に半分の$50が加えられ、$150が払戻しされます。儲けは$50です。
期待値とハウスアドバンテージ
下記の表は、ゲーム参加者の期待値と、カジノ側の取り分の割合「ハウス・アドバンテージ」をまとめたものです。
バカラのハウス・アドバンテージは、他のゲームと比べて低くなっています。
◆コミッションが設定されているテーブルの期待値とハウスアドバンテージ
ゲーム参加者の期待値 | ハウスアドバンテージ | |
バンカーの勝ちに賭けたとき | 0.9894 | 1.06% |
プレイヤーの勝ちに賭けたとき | 0.9876 | 1.24% |
引分けに賭けたとき | 0.8564 | 14.36% |
- バンカーの期待値が1より小さいのは、コミッションの支払いが含まれているためです。
- コミッションの支払のないプレイヤーの期待値が1より小さいのは、プレイヤーが勝つ確率が、バンカーが勝つ確率よりも小さいためです。
- バンカーの期待値がプレイヤーの期待値よりも大きいため、単純にバンカーに賭けた方が有利です。
- 引分けに賭けたときの期待値は、バンカーおよびプレイヤーに賭けたときの期待値と比較してかなり小さいため、引分けには賭けないのが無難です。
◆コミッションが設定されていないテーブルの場合の期待値とハウスアドバンテージ
ゲーム参加者の期待値 | ハウスアドバンテージ | |
バンカーの勝ちに賭けたとき | 0.9855 | 1.45% |
プレイヤーの勝ちに賭けたとき | 0.9876 | 1.24% |
引分けに賭けたとき | 0.8564 | 14.36% |
- プレイヤーに賭けたときの期待値、引分けに賭けたときの期待値は、コミッションありのテーブルと同じです。
- プレイヤーの期待値がバンカーの期待値よりも大きいため、単純にバンカーに賭けた方が有利です。
基本戦略
バカラの一般的な基本戦略は、次のとおりです。
1つのゲームにおける基本戦略
- コミッションが設定されているテーブルでは、基本的にバンカーに賭けます。
- コミッションがが設定されていないテーブルでは、基本的にプレイヤーに賭けます。
- 期待値の低い引分けに賭けてはいけません。
過去の結果、傾向からの予測戦略
バカラは、あるゲームの結果が次のゲームの結果に影響を与えない独立事象のゲームです。 したがって、連続するゲームにおける特別な戦略はありません。
残念ながら、スコアカードを付けてゲームの流れを読んでも、期待値を上げることはできません。
連勝・連敗発生傾向に基づく戦略
コミッションが設定されたテーブルでは、期待値、勝率とも、バンカーに賭けたときがプレイヤーに賭けたときを上回ります。そのため、単純にバンカーに賭けた方がよいことが解ります。
悩ましいのは、コミッションが設定されていないテーブルです。 コミッションが設定されていないテーブルでは、期待値はプレイヤーに賭けたときがバンカーに賭けたときを上回りますが、勝率は反対にバンカーに賭けたときがプレイヤーに賭けたときを上回ります。
したがって、逆マーチン・ゲール法のような戦略を取られる方は、どのうな賭け方をすべきか、シミュレーションが必要となります。
それでは、バンカーの勝つ確率およびプレイヤーの勝率を確認しておきましょう。 勝率は、コミッションが設定されているテーブルでも、コミッションが設定されていないテーブルでも同じです。
プレイヤーは、コミッションの影響、および、合計6で勝ったときの他とは異なる倍率の影響がありません。 そのため、プレイヤーの勝率は、プレイヤーの期待値より簡単に求めることができます。
※ 掛け金が返還される引分けの発生確率は、除外して計算します。
$$(プレイヤーの期待値)=(プレイヤーの勝率)(プレイヤーの払戻倍率)$$
$$(プレイヤーの勝率)=\frac{(プレイヤーの期待値)}{(プレイヤーの払戻倍率)}$$ $$=\frac{0.9876}{2}=0.4938=49.38\%$$
バンカーの勝率は、1よりプレイヤーの勝率を引くと求めることができます。
バンカーの勝率 | 50.62% | プレイヤーの勝率 | 49.83% |
最終更新日:2023年05月11日