ワン ペア（one pair） 

ワン ペアは、ツー ペアより下、ハイ カードより上にランク付けされる役です。

ワン ペアの構成

役の成立条件

ワン ペアは、2枚の同じ数字のカード（ペア：pair）と、それ以外の3種類の数字のカードで構成されます。

例えば、次のイラストのように、との2枚のカードと、４以外の3種類のカードのハンドは、ワン ペアのハンドです。

特別な役「ジャックス オア ベター」

エース、キング、クイーンまたはジャックのワン ペア、または、ツー ペア以上のランクのハンドを、「ジャックス オア ベター（Jacks or better）」といいます。*3

ビデオ ポーカーなどで採用されているジャックス オア ベター ルール（Jacks or better rule）では、プレイヤーがジャックス オア ベターのときに、プレイヤーの勝ちとなります。

ワン ペアのキッカー

ワン ペアでは、2枚の同じ数字のカード以外の3枚のカードがキッカーです。

ワイルドカードを含む役の成立条件

異なる数字のカード4枚と、ワイルドカードを加えた5枚のカードの組合せで、ワン ペアが成立します。

このとき、ワイルドカードは、ワイルドカード以外の4枚のカードの中で最もランクの高い（強い）数字のカードとみなされます。次のイラストの例では、ワイルドカードをとみなします。

ただし、ダブルエース フラッシュ ルールが採用されている場合は、ワイルドカードは常にとみなされるため、下記イラストの例Ｂのようにワイルドカード以外の4枚のカードにが含まれているときにワン ペアとなります。

ワイルドカードが「バグ」の場合の成立条件

ワイルドカードが限定ワイルドカード「バグ」の場合、 ストレート、フラッシュまたはストレート フラッシュが成立する場合にのみ、ワイルドカードを都合のよいカードにみなせます。それ以外のケースでは、ワイルドカードをとみなします。

したがって、ワン ペアが成立するか否かの判断が必要となるようなハンドでは、ワイルドカード以外の4枚のカードにが含まれているときにワン ペアとなります。

ワン ペア同士のハンドの勝敗の決め方

勝敗の判断の順序

勝敗を判断する2つのハンドが、両方ともワン ペアの場合、次の順序で勝敗を判断します。

最強のワン ペア、最弱のワン ペア

ワン ペアの中で最強のカード構成は、次のイラストに示された で構成されるハンドです。

反対に、最も弱いワン ペアは、次のイラストのようなカード構成のハンドです。

ワン ペアの発生確率

52枚よりランダムに5枚を選択したときの発生確率

1デッキ52枚のカードよりランダムに5枚のカードを選択したとき、ワン ペアとなる確率は次のとおりです。*4

52枚のカードよりランダムに5枚のカードを選択したとき、ワン ペアとなる確率は約42%です。ワン ペアとなる確率はかなりの高いですが、ハイ カードとなる確率よりも約8%低く、ハイ カードの次によく発生する役です。

ワン ペアのうち、ペアを構成するカードの数字が以上のランクのワン ペアとなる確率は、次のとおりです。

表：ワン ペアのうち、以上のワン ペアとなる確率

ペアを構成する数字	事象数†	発生確率
	337,920	30.769%
	760,320	69.231%

†：ワン ペアの総発生事象数は、10,98,240です。

したがって、52枚よりランダムに5枚を選択したときの全発生事象のうち、のワン ペア以上のハンドとなる確率と、のワ ンペア以下のハンドとなる確率は、次のとおりです。

表：ワン ペアのうち、以上のワン ペアとなる確率

成立する役のランク	事象数†	発生確率
のワン ペア以上のハンド	536,100	20.627%
のワ ンペア以下のハンド	2,062,860	79.373%

†：全発生事象数は、2,598,960です。

のワン ペア以上のハンドとなる確率は、約20%です。意外と小さいことが解ります。

52枚よりランダムに7枚を選択したときの発生確率

テキサス ホールデムのように52枚からランダムに7枚を選択し、その7枚のカードより最もランクが高く（強く）なる5枚のカードを選択したとき、ワン ペアとなる確率は、次のとおりです。*5

この表より、7枚のカードより最もランクが高く（強く）なる5枚のカードを選択したとき、ハンドの役はワン ペアとなることが最も多いことがわかります。

テキサス ホールデムのヘッズ アップでの対戦における勝率

ここでは、テキサス ホールデムのヘッズ アップでの対戦において、ショウダウンとなったときに想定される勝率について、ご紹介します。

ご紹介する勝率は、ディーラー対戦型テキサス ホールデムの戦略を考えるときに、特に有効活用できます。

ワン ペアとなったときの勝率

最終的に、ハンドの役がワン ペアとなったときに、勝つ確率、引分けとなる確率、負ける確率は、次の表のとおりです。*4

残念ながら、最終的にワン ペアとなったときは、負ける確率が勝つ確率よりも高くなります。

引分けの事象を除いて計算すると、勝つ確率は 42.10%、負ける確率は 57.90% です。

ポケット ペアがワン ペアのまま終わったときの勝率

配られた2枚のホール カードを除くとポケット ペア。当然テンションは上り、なぜが訳もなくツー ペア、スリー オブ ア カインドと、発展を期待してしまいます。

しかし、現実はそうあまくなく、ワン ペアのまま終えるケースもしばしばです。（ポケット ペアが、ワン ペアのまま終わる確率は、35.5%です。*4 ）

ポケット ペアがワン ペアのまま終わったときの勝つ確率、引分けとなる確率、負ける確率は、次の表のとおりです。*4

表：ポケット ペアがワン ペアのまま終わったときの勝率

ホールカード	勝つ確率	負ける確率	引分け確率
のポケット ペア	79.65%	20.25%	0.10%
のポケット ペア	75.57%	24.33%	0.10%
のポケット ペア	72.33%	27.57%	0.10%
のポケット ペア	69.11%	30.79%	0.10%
のポケット ペア	65.93%	33.97%	0.10%
のポケット ペア	61.86%	38.04%	0.10%
のポケット ペア	57.93%	41.97%	0.10%
のポケット ペア	54.01%	45.89%	0.10%
のポケット ペア	50.07%	49.83%	0.10%
のポケット ペア	46.24%	53.67%	0.10%
のポケット ペア	41.78%	58.12%	0.10%
のポケット ペア	37.32%	62.58%	0.10%
のポケット ペア	32.84%	67.06%	0.10%

†：各確率は、小数点第3位を四捨五入しています。四捨五入の結果、合計が100%を超えるときは、もっとも大きな確率を合計が100%となるように補正しています。

参考資料

最終更新日：2024年10月20日