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ハロン(furlong) 

競馬で用いられる長さの単位。1ハロンは、1/8マイル(1マイル=8ハロン)*1

日本で一般的用いられる長さの基本的単位は、メートルです。1マイルは、おおそそ1,600メートルですが、正確に1,600メートルではありません。正確には、1,609.344メートルです。*2

そのため、1ハロンも、正確には1,600メートルの1/8で200メートルではなく、201.168メートルです。

このような1ハロン=201.168メートルという中途半端な長さでは扱いにくいため、日本では1ハロン=200メールに換算されて用いられています

競馬関連の新聞、書籍等では、ハロンの単位記号に「F」が用いられています。1ハロンは「1F」、3ハロンは「3F」と記載します。

次の表は、ハロンとメートルを比較です。

表:ハロンとメートルの比較
ハロン メートル
一般の(正確な)長さ 日本の競馬で用いられる長さ
1F 201.168m 200m

ハロンの長さは、国により異なります。イギリスたカナダでは、正確に1ハロンは201.168メートルです。アメリカでは、ほんの少しだけ長さが異なり、1ハロン201.1684mです。オーストラリアでは、ハロンを正式には採用していません。*3

この単位は、ほぼ競馬での使用に限定されています。競馬以外では、農業分野で、田園地帯の長さ(距離)の測定に用いられています。*3


ハロン棒

ハロン棒:芝

競馬のコース添いに200メートルごとに建てられたゴールまでの距離を示す棒状の標識をハロン棒といいます。*4

ハロン棒には、棒の上に数字が書かれた標識が付けられています。

棒の上の標識には、ゴールまで200メートルの場合は「2」、800メートルの場合は「8」、1,200メールとの場合は「12」というように、ゴールまでのメートル数を100で割った値が記載されています

JRA日本中央競馬会の競馬場の平地芝コースでは、棒の色は紅白、標識は白地に赤色数字のハロン棒が設置されています。

ハロン棒の標識:障害

障害のコースでは、棒の色は紅白で平地の芝コースと同じですが、標識は赤字に白色数字となっています。また、内回り・外回りのように複数コースがレイアウトされているときに、赤字に白色数字の標識を用いて、混乱が生じないような工夫が行われています。


ハロン棒の標識:芝・障害併用

平地と芝コースが併用されている部分では、右のイラストのように、白地に赤色数字と、赤字に白色数字の両方が分割して描かれています。


ダートコースでは、水色に近い青色と白色のハロン棒が設置されています。数字の書かれた標識の形式は、競馬場によって違いがあります。

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JRA日本中央競馬会ホームページで公開されている2023年、2022年のレース結果の映像を基に、各競馬場のダートコースのハロン棒を確認したところ、次のような違いがありました。

表:中央競馬競馬場ダートコースのハロン棒
東京競馬場
札幌競馬場
中山競馬場
福島競馬場
京都競馬場 阪神競馬場
新潟競馬場
東京競馬場、札幌競馬場のダートコースのハロン棒のイメージ 中山競馬場、福島競馬場のダートコースのハロン棒のイメージ 京都競馬場のダートコースのハロン棒のイメージ 阪神競馬場、新潟競馬場のダートコースのハロン棒のイメージ
白色でひし形(上下左右に角のある正方形)の標識に、青色数字 白色で下に凸の三角形の標識に、青色数字 青色でひし形(上下左右に角のある正方形)の標識に、白色数字 白色正方形の標識に、青色数字
中京競馬場 函館競馬場 小倉競馬場  
中京競馬場のダートコースのハロン棒のイメージ 函館競馬場のダートコースのハロン棒のイメージ 小倉競馬場のダートコースのハロン棒のイメージ
青色で下に凸の三角形の標識に、白色数字 白色で上に凸の三角形の標識に、青色数字 白色正方形の標識に、グレーの丸、赤色数字

※ 標識のイメージのイラストは、背景を白色とするため、白色の箇所を薄いグレーで表現しています。

※ 一部の競馬場では、100メートル、300メートル、…、というような奇数100メートルの位置では、標識が取り付けられていない棒のみが設置されている箇所があるようです。(JRA日本中央競馬会ホームページで公開されているレース結果の映像を基に確認しました。)


上がり3ハロン

競馬のレースにおける、ゴール前の最後の3ハロン(600メートル)のこと。「上がり」は、「あがり」と読みます。

上がり3ハロン

同様に、ゴール前最後の4ハロン(800メートル)のことを、「上がり4ハロン」といいます。

また、「上がり3ハロン、36秒1」というと、ゴール前最後の600メートルを36.1秒で走破したことを表します。レース結果の記録には、「3F 36.1」のように記載されています。

上がり3ハロンの走破タイムには、レースの上がり3ハロン走破タイムとレースに出走した各馬の上がり3ハロン走破タイムがあります。

日本中央競馬会では、上がり3ハロン、上がり4ハロンと、3ハロンごとのタイムを、出走馬ごとに計測しています。*5

そのため、レースに出走した馬ごとのタイムが計算され、記録として残されています。

次のイラストのように、最後の600メートルの間で先頭の馬が入れ替わったときは、レースの上がり3ハロンと、1着馬の上がり3ハロンが異なります。

上がり3ハロンでの逆転

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もちろん、1着馬の上がり3ハロンの方が、少ない秒数となります。

レースの各地点のタイム計測には、センサー機器が用いられています。JRA(日本中央競馬会)のFacebookには、センサー機器の写真が公開されています。*6


参考資料

*1:競馬用語辞典「ハロン」『JRA日本中央競馬会』。2023年7月20日 (木) 09:14 JST 参照、URL:https://www.jra.go.jp/kouza/yougo/w10.html 参考資料

*2:「マイル」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2023年4月13日 (木) 05:03 UTC、URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/マイル 参考資料

*3:Furlong (June. 27, 2023, 22:48 UTC). In Wikipedia: The Free Encyclopedia. Retrieved from https://en.wikipedia.org/wiki/Furlong 参考資料

*4:競馬用語辞典「ハロン棒」『JRA日本中央競馬会』。2023年7月21日 (金) 13:00 JST 参照、URL:https://www.jra.go.jp/kouza/yougo/w490.html 参考資料

*6:JRA(日本中央競馬会)「競馬場でこんな物体見たことありますか?」『Facebook』。2017年6月28日 (水) 01:25 JST、URL:https://www.facebook.com/jra/posts/1462509303806224/ 参考資料

最終更新日:2023年08月14日

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