戦略テーブル(strategy table)
戦略テーブルは、テーブルゲームで用いられる、プレイヤーがいろいろな状況においてどのような判断をするのが最善であるかをまとめた表です。ストラテージー テーブル(strategy table)という場合もあります。
戦略テーブルは、ブラックジャックやポンツーンなど、プレイヤーが複雑な判断を求められるゲームにて用いられます。バカラのように、プレイヤーが判断を行う必要のないゲームでは、使用されません。
戦略テーブルは、実際にゲームに参加してプレイする前に暗記します。テーブルでのプレイ中に戦略テーブルを見る行為は、多くのカジノで禁止されています。
※ テーブルでの戦略テーブルの参照が禁止されていないカジノであっても、他のプレイヤーに迷惑をかけずにスムーズにゲームを進行させるため、戦略テーブルを暗記してゲームに参加するのが好ましいです。
ブラックジャック、ポンツーンの戦略テーブル
戦略テーブルのサンプル
ブラックジャック、ポンツーンの戦略テーブルは、プレイヤーに配られたカードと、ディーラーのオープンカードの組合せで、プレイヤーがどのように判断すべきがをまとめた表です。
次の表は、ブラックジャックの戦略テーブルのうち、プレイヤーのハンドがハードハンドの部分を記載したものです。※
ディーラーのオープンカード | |||||||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | T | A | ||
プ レ イ ヤ | の ハ ン ド |
合計5 | H | H | H | H | H | H | H | H | H | H |
合計6 | H | H | H | H | H | H | H | H | H | H | |
合計7 | H | H | H | H | H | H | H | H | H | H | |
合計8 | H | H | H | H | H | H | H | H | H | H | |
合計9 | H | D | D | D | D | H | H | H | H | H | |
合計10 | D | D | D | D | D | D | D | D | H | H | |
合計11 | D | D | D | D | D | D | D | D | D | H | |
合計12 | H | H | S | S | S | H | H | H | H | H | |
合計13 | S | S | S | S | S | H | H | H | H | H | |
合計14 | S | S | S | S | S | H | H | H | SU | H | |
合計15 | S | S | S | S | S | H | H | H | SU | H | |
合計16 | S | S | S | S | S | H | H | SU | SU | H | |
合計17 | S | S | S | S | S | S | S | S | S | S | |
合計18 | S | S | S | S | S | S | S | S | S | S | |
合計19 | S | S | S | S | S | S | S | S | S | S | |
合計20 | S | S | S | S | S | S | S | S | S | S |
上記の戦略テーブルの表には、プレイヤーの合計4のハンドの記載がありません。これは、合計4のハンドがと
しかなく、この
と
のハンドがハードハンドではなくスプリットハンドに分類されるためです。
また、プレイヤーの合計21のハンドが掲載されていないのは、合計21(およびブラックジャック/ポンツーン)は、プレイヤーが判断を行う必要がないためです。※
※ プレイヤーの合計21のハンドおよびブラックジャック/ポンツーンのハンドを掲載している戦略テーブルもあります。
戦略テーブルで示されるプレイヤーの戦略の種類
ブラックジャック、ポンツーンでプレイヤーが選択する戦略の選択肢は、次の表のとおりです。ポンツーンには、ブラックジャックにはない選択肢があります。
戦略の選択肢 | 記号† | 説明 | 補足 |
ヒット | S | 追加のカードを要求します。 | |
スタンド(ステイ) | S | 追加のカードを引きません。 | |
S4H | 追加のカードを引きません。ただし、4枚以上のハンドならばヒットします。 | ‡ | |
S5H | 追加のカードを引きません。ただし、5枚以上のハンドならばヒットします。 | ‡ | |
S6H | 追加のカードを引きません。ただし、6枚以上のハンドならばヒットします。 | ‡ | |
ダブルダウン | D | 必ず1回のみヒットすることを条件に、賭け金を増額します。 ダブルダウンできないときは、ヒットを選択します。 |
|
DS | 必ず1回のみヒットすることを条件に、賭け金を増額します。 ダブルダウンできないときは、スタンド(ステイ)を選択します。 |
||
DSU | 必ず1回のみヒットすることを条件に、賭け金を増額します。ダブルダウンの結果が16以下ならば、サレンダーします。 ダブルダウンできないときは、ヒットを選択します。 |
‡ | |
スプリット | SP | ハンドを分割します。 スプリットできないときは、ハードハンドとして戦略を選択します。 |
|
サレンダー | SU | 賭け金の半分を放棄してゲームを降ります。 サレンダーできないときは、ヒットを選択します。 |
†:当サイトの戦略テーブルの記号です。記号は戦略テーブルごとに異なりますので、戦略テーブルを参照するときは注意が必要です。 ‡:ポンツーンのみの戦略です。ブラックジャックでは選択できません。 |
ダブルダウンは、プレイヤーのハンドが3枚のカードのときは選択できません。そのときはヒットを選択します。ま、あカジノによっては、ダブルダウンを選択できるハンドの範囲を制限しているケースがあり、ダブルダウンを選択できない場合があります。
スプリットは、分割できる最大ハンド数に上限が設定されており、選択できない場合があります。
サレンダーは、ディーラーのオープンカードによって、選択できない場合があります。
戦略テーブルでの見かた
プレイヤーのカードがと
で合計12、ディーラーのオープンカードが
のケースを例にして、戦略テーブルの見かたを確認してみます。
このケースでは、戦略テーブルの一番左側の列で「合計12」を、一番上の列で「3」を探します。次に、「合計12」の行と「3」の列の交差する欄(セル)を確認します。
交差するセルには、「H」と記載されています。この「H」、つまりヒットがプレイヤーが選択すべき戦略です。
戦略テーブルの見かたは、プレイヤーのハンドのカードが3枚以上の場合も同じです。次のイラストのケースでも、プレイヤーが選択すべき戦略はヒットになります。
戦略テーブル参照時の注意事項
ブラックジャック、ポンツーンのルールは、カジノごとに細部が異なります。カジノの中でも、テーブルでルールが異なるときもあります。
ルールが異なると、その影響で戦略テーブルが異なる場合があります。
したがって、戦略テーブルを確認するときは、その戦略テーブルの前提となるルールも併せて確認する必要があります。
戦略テーブルへのリンク
当サイトおよび連携サイトに、ブラックジャックとポンツーンの戦略テーブルを掲載しています。
- ブラックジャック
- ポンツーン
連携サイト「ブラックジャック道場」の「戦略テーブル」のページ
※前提となるルールは、上記戦略テーブルの下側に掲載されています。
当サイト「ポンツーン」ゲーム情報の「ポンツーンの戦略テーブル」のページ
※前提となるルールは、「ポンツーン」ゲーム情報のページ、および、「ポンツーンの戦略テーブル」のページの「前提条件」の項目に記載されています。
参考資料
*1:高橋英之. 2018.『カジノでブラックジャックを楽しむための本』(「第1章」, 「第2章」), ASBクリエイティブ株式会社
最終更新日:2023年04月07日