ワンペア(one pair)
ワン ペアは、ツー ペアより下、ハイ カードより上にランク付けされる役です。
※ 役のランクの一覧は、「ポーカーの役」を参照してください。
目次
- Ⅰ.
- 役の成立条件
- Ⅱ.
- ワン ペア同士のハンドの勝敗の決め方
- Ⅲ.
- ワン ペアの発生確率
- Ⅴ.
- 参考資料
役の成立条件
ワン ペアは、2枚の同じ数字のカード(ペア:pair)と、それ以外の3種類の数字のカードで構成されます。
例えば、次のイラストのように、との2枚のカードと、4以外の3種類のカードのハンドは、ワン ペアのハンドです。
特別な役「ジャックス オア ベター」
エース、キング、クイーンまたはジャックのワン ペア、または、ツー ペア以上のランクのハンドを、「ジャックス オア ベター(Jacks or better)」といいます。*3
※ 複数枚のジャックのカードを、ジャックス(Jucks)といいます。
ビデオ ポーカーなどで採用されているジャックス オア ベター ルール(Jacks or better rule)では、プレイヤーがジャックス オア ベターのときに、プレイヤーの勝ちとなります。
ワン ペアのキッカー
ワン ペアでは、2枚の同じ数字のカード以外の3枚のカードがキッカーです。
ワイルドカードを含む役の成立条件
異なる数字のカード4枚と、ワイルドカードを加えた5枚のカードの組合せで、ワン ペアが成立します。
このとき、ワイルドカードは、ワイルドカード以外の4枚のカードの中で最もランクの高い(強い)数字のカードとみなされます。次のイラストの例では、ワイルドカードをとみなします。
ただし、ダブルエース フラッシュ ルールが採用されている場合は、ワイルドカードは常にとみなされるため、下記イラストの例Bのようにワイルドカード以外の4枚のカードにが含まれているときにワン ペアとなります。
ワイルドカードが「バグ」の場合の成立条件
ワイルドカードが限定ワイルドカード「バグ」の場合、 ストレート、フラッシュまたはストレート フラッシュが成立する場合にのみ、ワイルドカードを都合のよいカードにみなせます。それ以外のケースでは、ワイルドカードをとみなします。
したがって、ワン ペアが成立するか否かの判断が必要となるようなハンドでは、ワイルドカード以外の4枚のカードにが含まれているときにワン ペアとなります。
ワン ペア同士のハンドの勝敗の決め方
勝敗を判断する2つのハンドが、両方ともワン ペアの場合、次の順序で勝敗を判断します。
1. ペアを構成する2つの同じ数字のカードの数字を比較して、数字のランクが高い(強い)方が勝ちとなります。
例えば、次の2つのハンドの場合、ペアの数字は、Aのハンドは、Bのハンドはですので、Bの勝ちとなります。
2. ペアを構成する数字が同じ場合は、残り3枚のキッカーの数字を、ランクの高い方から順番に比較します。ランクの高い数字のハンドが勝ちとなります。
例えば、次のイラストの場合、一番ランクの高いキッカーの数字は、AとBのハンドともで同じです。
そこで2番目にランクの高いキッカーの数字を比較します。Aのハンドが、Bのハンドがですので、Bのハンドの勝ちになります。2番目に高いランク(最も低いランク)のキッカーで勝負がついたので、3番目に高いランク(最も低いランク)のキッカーは、比較しません。
3. 5枚のカードの数字の構成がまったく同じときは、同じランク(強さ)のハンドとなり、勝ち負けがつきません。
※ スーツ(マーク)はランク付けされていないため、スーツだけが異なるときは引分けとなります。
※ 同じランク(強さ)のハンドの場合、プレイヤー同士の対戦形態では、勝者が複数名となります。ディーラーとの対戦形態では、引分けとなります。
ワン ペアの発生確率
52枚よりランダムに5枚を選択したときの発生確率
1デッキ52枚のカードよりランダムに5枚のカードを選択したとき、ワン ペアとなる確率は次のとおりです。*4
成立する役のランク | 役の事象数† | 発生確率 |
ワン ペアより高い(強い)役 | 198,180 | 7.625% |
ワン ペア | 10,98,240 | 42.257% |
ワン ペアより低い(弱い)役 ‡ | 1,302,504 | 50.118% |
†:全発生事象数は、2,598,960です。 ‡:ハイ カードと同じです。 |
52枚のカードよりランダムに5枚のカードを選択したとき、ワン ペアとなる確率は約42%です。ワン ペアとなる確率はかなりの高いですが、ハイ カードとなる確率よりも約8%低く、ハイ カードの次によく発生する役です。
● ジャックス オア ベターの発生確率
ワン ペアのうち、ペアを構成するカードの数字が以上のランクのワン ペアとなる確率は、次のとおりです。
ペアを構成する数字 | 事象数† | 発生確率 |
337,920 | 30.769% | |
760,320 | 69.231% |
†:ワン ペアの総発生事象数は、10,98,240です。 |
したがって、52枚よりランダムに5枚を選択したときの全発生事象のうち、のワン ペア以上のハンドとなる確率と、のワ ンペア以下のハンドとなる確率は、次のとおりです。
成立する役のランク | 事象数† | 発生確率 |
のワン ペア以上のハンド | 536,100 | 20.627% |
のワ ンペア以下のハンド | 2,062,860 | 79.373% |
†:全発生事象数は、2,598,960です。 |
のワン ペア以上のハンドとなる確率は、約20%です。意外と小さいことが解ります。
52枚よりランダムに7枚を選択したときの発生確率
テキサス ホールデムのように52枚からランダムに7枚を選択し、その7枚のカードより最もランクが高く(強く)なる5枚のカードを選択したとき、ワン ペアとなる確率は、次のとおりです。*5
成立する役のランク | 役の事象数† | 発生確率 |
ワン ペアより高い(強い)役 | 51,862,300 | 38.765% |
ワン ペア | 58,627,800 | 43.823% |
ワン ペアより低い(弱い)役 ‡ | 23,394,460 | 17.412% |
†:全発生事象数は、133,784,560です。 ‡:ハイ カードと同じです。 |
この表より、7枚のカードより最もランクが高く(強く)なる5枚のカードを選択したとき、ハンドの役はワン ペアとなることが最も多いことがわかります。
参考資料
*1:List of poker hands (Feb. 18, 2023, 16:13 UTC). In Wikipedia: The Free Encyclopedia. Retrieved from https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_poker_hands
*2:wild card (Sep. 30, 2023, 18:24 UTC). In Wikipedia: The Free Encyclopedia. Retrieved from https://en.wikipedia.org/wiki/Wild_card_(cards)
*3:スタンフォード・ウォン、スーザン・スペクター、カジノ研究会. 2005. 『カジノ大全 – 最高のゲームを楽しむために』, ダイヤモンド社
*4:当サイト(ギャンブルアカデミー)調べ
*5:ポーカー侍. 2010. 『ポーカー教室 – ポーカーの三大ゲーム、ホールデム、7カードスタッド、オハマを学ぼう!』, パンローリング株式会社
最終更新日:2024年08月02日